Jean Eugene Buland(ジャン・ウジェーヌ・ブルード)の名画「The Gambling Den(賭博場)」

フランスの画家Jean Eugene Bulandについて

Jean Eugene Buland(ジャン・ウジェーヌ・ブルード)は、1852年10月26日〜1926年没のフランスの油彩画家です。

彼は彫刻家の息子として育ち、19世紀フランスの写実主義(リアリズム)の画家として当時の日常生活を多く描き活躍しました。
1878年と1879年には、2年連続で「ローマデセカンドグランプリ」で佳作と第3位の賞を受賞しています。さらに、1889年にパリで開催された世界博覧会では、銀メダルを受賞しました。

名作のひとつ「The Gambling Den」について

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「The Gambling Den」とは、「賭博場、ギャンブルをする場」という意味で、まさにカジノでギャンブルを楽しむ人々の様子が描かれています。
コインをテーブルに置いた5人のカジノプレイヤーと、それを見守る紳士と貴婦人が描かれ、勝負の様子を見守っています。おそらくテーブルはミニルーレットかカジノホールデムで、カジノディーラーがスピンしているのを見守っているか、ルーレット必勝法を考えていながらこれからゲームが始まるのを待っている場面でしょう。葉巻の煙を燻らせている紳士は別のカジノテーブルも気になっているようです。当時の社交場の雰囲気がよくあらわれた一枚です。

作者であるJean Eugene Buland(ジャン・ウジェーヌ・ブルード)が生まれたフランスは、カジノ発祥の地と言われています。カジノの起源は、フランスのルイ15世の時代の賭博場が流行したことが始まりです。フランス革命後に賭博に対する規制が無くなり、カジノはさらに広がりを見せました。その後ナポレオンによって賭博規制され、1907年に合法化されました。

Jean Eugene Buland(ジャン・ウジェーヌ・ブルード)が生きたフランスでは、カジノは庶民から上流階級まで幅広く馴染みがあったのでしょう。19世紀フランスの日常的な一幕がよく描かれている作品です。